今週も始まりました。
急に秋めいてきましたが、今朝の札幌の最低気温は10.7度だそうです。
もう暖房が必要ですね。
さて、私は週末、久々に映画を観てきました。
『遠い山なみの光』
原作はノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロさん。監督は『ある男』の石川慶さん。そして、主役は広瀬すずさんです。
少し難解で解釈が何通りもありありますが、どうも原作も読んだことある人曰く、映画の方がだいぶ分かり易いようです。
1980年代のイギリス。大学を中退した娘のニキに、ナガサキにいた頃の話を聞かせて欲しいとせがまれる悦子。
ニキは悦子がイギリスに渡ってから生まれた娘なので、悦子の故郷、長崎のことは何も知りません。母がなぜ、長崎を捨てイギリスに渡ったのかも・・・・・。
悦子が語りだしたのは1952年の長崎。街には原爆の傷跡がまだまだ残るものの、人々は復興に向けて力強く生きていた時代。
悦子には前の夫がいて、お腹の中には第一子(ニキの異父姉)もいます。
そんな中、悦子はミステリアスな女性(佐知子)に出会います。
今まで娘には話してこなかった30年前を語る悦子。
そんな悦子が語る長崎は真実か?曖昧な記憶か?虚構か?
人は時に、自分の嘘に癒され、前向きな人生を切り拓くきっかけになることもあるんじゃないか?
そんなこともあってもいいし、それもまた人間なのでは??
なんてことを思わされました。
なお、1957年の若き頃の悦子を演じる広瀬すずさんと、ミステリアスな佐知子を演じる二階堂ふみさんの演技がとても素晴らしかったです!
あと、本当に解釈は多様なので、見終わった後にSNSや口コミなどで色んな人の解釈や解説を見ると、そんな見方もあったのかあ!と違った発見もあり、それも本作の楽しみ方の一つな気がします。
ということで、見終わった後、「え、じゃあ、あれってどういうこと?」みたいな疑問がたくさん出てくるのに、なぜかほんのり温かく、前向きな気持ちにもなれるという、今までに味わったことのない不思議な感情がこみ上げてくる映画でした。
個人的には、今年ナンバーワン候補最右翼に躍り出ています。
ということで、今日は映画レビューだけになっちゃいましたが、今週もよろしく~